#3【中古2万円の衝撃】50代、戦艦大和の「照準器」を手に。Nikon D5100が初心者の最適解である理由(Vol2-カメラ編)

カメラ選び あそびの交差点

 春の光が降り注ぐフラワーパーク。

私は愛用のRX100を握りしめ、バラの赤をどう切り取るべきか、独り言を呟きながら小さなボタンと格闘していました。 しかし、ふと顔を上げた瞬間、私は得も言われぬ「居心地の悪さ」に襲われたのです。 

周囲を埋め尽くすのは、重厚な三脚を立て、巨大なレンズという「大砲」を据えた一眼レフ勢。彼らがカチリと操作ダイヤルを回す音、そして静寂を切り裂くような重いシャッター音。 それに引き換え、指先でチマチマと画面を睨む私のなんと心許ないことか。

それはまるで、本格的な戦場にカッターナイフ一本で迷い込んでしまったような、惨めな場違い感でした。 

「もっと、カメラらしいカメラでないと、この情熱は写し取れないのか……」 深夜の調べ物で専門用語の樹海に遭難し、20万円という価格に絶望した私に、息子・陽太が差し出したのは、15年前の「伝説」でした。 

今回は、お小遣いを握りしめた父が、2万円の中古カメラに「大和の魂」を見出し、新たな人生のシャッターを切るまでの物語をお届けします。

【中古だからこそ】お小遣いを握りしめたパパの決断!練習機は15年前のD5100に決定!

​あの鹿島神宮での「引き分け」から数週間。私の休日は一変しました。

愛用のRX100を手に、近所のフラワーパークを徘徊するのが日課になったのです。

​「露出補正をマイナスに振って……よし、このバラの赤を深く出すぞ」

​独り言を呟きながら小さなボタンを連打する私。しかし、ふと顔を上げた瞬間、私は得も言われぬ「居心地の悪さ」に襲われました。

​周りを見渡せば、立派な三脚に「大砲」のようなレンズを装着した一眼レフ勢がズラリ。彼らはカチカチッという重厚な操作音とともに、悠然とシャッターを切っています。

​一方の私は、小さな画面を睨みつけ、指先でチマチマ…

なんだろう、この「本格的な戦場にカッターナイフ一本で乗り込んでしまった」ような場違い感は……。

​「……もっと、こう、カメラらしいカメラじゃないとダメなのか?」

​専門用語の樹海で遭難する

​家族が寝静まった深夜、私はリビングの隅で「一眼レフ 初心者 おすすめ」と検索を始めました。だが、そこからが地獄でした。

​フルサイズ? APS-C?(お皿のサイズ?)

​マウント?(山に登るのか?)

​撒き餌レンズ?(魚でも釣るのか?)

​調べれば調べるほど暗号のような専門用語が溢れ、価格を見れば平気で「20万円」の文字…

検索画面を見つめる私の前には、三つの巨大な壁が立ちはだかりました。

  • Canon(キヤノン)の「優しさ」: > 「Kiss」という名が示す通り、誰にでも美しく、明るく撮らせてくれるという。愛(妻)を撮るなら、この柔らかな発色が正解ではないのか?
  • SONY(ソニー)の「先進性」: > 今や時代はミラーレス。RX100と同じソニーなら操作も迷わないし、何より「最新」という響きが、古臭い自分をアップデートしてくれる気がする。
  • Nikon(ニコン)の「無骨」: > デザインはどこか地味で、初心者には不親切な気さえする。だが、その黒い塊には、不思議な「道具としての凄み」が漂っている……。

「……ああ、どれも正解に見える。どれを選んでも、選ばなかった方を後悔しそうだ」

まるで、人生の岐路に立たされたような重圧。

「……無理だ!自力で選ぶのは、樹海で出口を探すようなもんだ」

​翌朝、私は朝食を食べていた次男の陽太に泣きつきました。

そんな私を、陽太が鼻で笑いました。 「父ちゃん、スペックの数字を比べるのはもうやめろ。『魂の置き場所』をどこにするかで決めなよ」

​陽太のカメラ白熱教室:15年前の「下克上」センサー

​「父ちゃん、落ち着いて。鈴木家のガジェット担当が解説してやるよ」

​陽太はタブレットを広げ、初心者がハマる罠を次々と解き明かしてくれました。

​画素数の罠と「下克上」の秘密

​「陽太、でも最新のスマホは5000万画素とかあるだろ? このD5100は1620万画素……。3倍以上も数字が違うのに、本当に綺麗に撮れるのか?」

私の素朴な疑問に、陽太はタブレットで他社のライバル機も並べながら、不敵に笑いました。

「父ちゃん、そこが最大の罠だよ。当時のライバルを見てみなよ」

  • Canon EOS Kiss X5: 1800万画素。 「誰にでも優しくて、画素数もニコンより少し上。でも、センサーの『粘り』はニコンに軍配が上がる」
  • SONY α55: 1620万画素。 「ハイテクの塊で連写も凄い。でも、当時はまだ『カメラの道具感』としては発展途上だった」
  • Nikon D5100: 1620万画素。 「画素数ではスマホに完敗、キヤノンにも一歩譲る。だがな……」

陽太は画面上のD5100を指でトントンと叩き、不敵に笑いました。

「父ちゃん、そこが最大の罠だよ。大事なのは画素の数じゃなくて、光を受けるセンサーの質なんだ。実はこのD5100、当時の上位機種でプロもサブ機に使っていた『D7000』と同じセンサーを積んでる。 つまり、エントリークラスの皮を被った、中身は格上の『下克上モデル』なんだよ。

​「ゲコクジョウ……?」

​「そう。画素数を1620万にあえて抑えてる分、一つひとつの画素が大きくて、光をたっぷり吸い込める。だから、空気感や艶(つや)の点では、最新のスマホはおろか、当時のライバルたちをも凌駕する『伝説の階調』を持ってるんだ。父ちゃんが巨大な展示パネルに引き伸ばしたりしない限り、この『下克上の名センサー』で十分お釣りがくるよ」

​2万円の機種で「目指すべきゴール」

​「でも陽太、やっぱり15年前だと、すぐ壊れたり物足りなくなったりしないか?」

​私の不安を、陽太は合理的な正論で一蹴しました。

​「父ちゃん、今回の目的は何? 綺麗な写真を撮るだけならスマホでいいんだ。父ちゃんがやりたいのは、レンズを付け替えたり、自分でダイヤルを回して光を操ることだろ? だったら最新機に15万出す必要はない」

​陽太は指を折って数え始めました。

カメラの操作(F値、SS、ISO)に慣れること

レンズを交換して「画角」の違いを知ること

中古だからこそ、自分で徹底的に手入れ(メンテ)を覚えること

この3つをマスターするのが先決。

D5100なら、万が一飽きても2万円の痛手で済むし、浮いたお金で次のレンズも買える。

何より、中古を自分の手で磨いて使いこなす……そのプロセスこそが、大人の趣味だろ?

「……でもな陽太。やっぱりキャノンの『Kiss』って名前の安心感も気になるんだ。ソニーの最新技術だって、今風で格好いいだろ。どれを選んでも、後で隣の芝生が青く見えそうでさ」

​運命の決定打:Nikonは大和の魂を継ぐ

未練がましくスマホを見つめる私に、陽太は呆れたように短く息を吐きました。

「父ちゃん、スペックの比較はもういいよ。最後は理屈じゃなくて、『道具としてのルーツ』で決めたら?

キヤノンもソニーもいいカメラだけど、Nikonには他にはない歴史があるんだ。

……父ちゃん、『戦艦大和』の主砲の照準器を作っていたのが、今のNikon(日本光学)だって知ってたか?」

「……大和の、照準器?」

不意打ちのような陽太の耳打ちに、指が止まりました。

「そう。レーダーもない時代に、35キロ先の標的を正確に捉える、当時の最高技術だ。その血統を引くレンズで、カチカチと光を操る……!! 最新のハイテク機を振り回すより、その方が父ちゃんの性に合ってるんじゃないかと思ってさ」

その一言は、すっと私の中に落ちてきました。 最新だ、流行だ、と迷っていた自分が急に滑稽に思えてきます。

「……そうか。大和の技術か。 陽太、分かった。俺はNikonにする!流行りを追うより、その『無骨なルーツ』を使いこなす方が、なんだか面白そうだ」

D5100のファインダーを覗くとき、私の視線は、かつて戦艦の命運をその「眼」に託した技術者たちの、凄まじい執念と繋がることになる。

――果たして、私のような男に、これほどの魂がこもった道具を扱う資格があるのだろうか。

期待よりも、身の引き締まるような畏怖が勝っていた。

だが、指先に伝わる無骨な感触が、迷う私の背中を静かに押す。

この「本物の道具」に、いつか自分の魂も宿らせてみたい。

私は、祈るような決意で、注文確定のボタンを押した。

D5100 中古の在庫を確認する。

​結論:お小遣いで手に入る「重厚な精密機械」

​陽太が提示したNikonの三世代比較。

​D5600: 最新級。でも6万円台〜。

​D5300: バランス型。4万円台〜。

​D5100: 「伝説のセンサー」&「重厚なシャッター音」。3万円台〜。

D5100 中古の在庫を確認する。

​「ガシャッ」という大和の装填音のような操作音……。

ネットショップの「購入を確定する」ボタンをクリックした瞬間、私の新しい物語が動き出しました。

「忙しい方のための『D5100』3分まとめ」


1. 【結論】なぜ今、あえて15年前の「Nikon D5100」なのか?

結論から言えば、初心者が最初に手にするべきは最新機ではなく、「五感を刺激する重厚な名機」です。

  • 伝説のセンサー: 上位機種D7000と同じ「下克上センサー」を搭載。
  • 圧倒的コストパフォーマンス: 2万円台で手に入り、浮いた予算をレンズに回せる。
  • Nikonの血統: 戦艦大和の照準器を作った「日本光学」の技術を継承。

2. 陽太のカメラ白熱教室:画素数よりも「光の質」

「父ちゃん、画素数の数に騙されちゃダメだ。大事なのは光を受けるセンサーの質なんだよ」

陽太は不敵に笑い、D5100の正体を解き明かしてくれました。 この機種はあえて画素数を1620万に抑えることで、一つひとつの画素を大きくし、「光をたっぷり吸い込める」設計になっているのです。

「最新機と並べても、空気感や艶(つや)の点では全然渡り合える。 巨大ポスターにしない限り、この『伝説のセンサー』で十分お釣りがくるんだよ」


3. ロマンの決定打:戦艦大和とNikonの絆

私の背筋に電撃が走ったのは、陽太が放ったこの一言でした。

「Nikon(旧・日本光学)はな……あの『戦艦大和』の主砲の照準器を作っていたメーカーなんだぜ」

大和の46センチ砲が35キロ先の敵を射抜けたのは、その精密な光学技術があったからこそ。

シャッターを切るたびに大和の主砲をぶっ放すような興奮が味わえる。……その物語を聞いて、私の心は決まりました。

「陽太、決めた。俺は大和の技術をヘソクリで買い取る。D5100だ!」


4. 【教訓】初心者のための「失敗しない」機材選び

  • スペックの罠に落ちない: 上位機種と同じセンサーを積んだ「型落ち名機」を探せ。
  • 体験に投資する: 予算を本体に使い切らず、レンズや手入れ用品に回す。
  • 最後は「ロマン」: スペックを超えた「物語」で選ぶことが、趣味を長続きさせるコツ。

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(次回予告) ついに届いた「大和の末裔」。意気揚々と鹿嶋の海へ繰り出した私を待っていたのは、スマホでは決して撮れない「光の深淵」でした。

次回:第4話【広角レンズは魔法?】D5100で鹿嶋の海と空を切り取ってみたら悟ったこと


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